ガラスの小瓶
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出産を間近に控えたある日、母に今の不安な気持ちを伝えた。
すると母は2本の小瓶を私にくれた。一つは金色に輝く美しいガラス瓶。もう一つは植物のように青々としたガラス瓶。
「誰かに話を聞いてもらいたい時はこの金色のガラス瓶を擦りなさい。中から魔神が出てきて何時間だって話相手になってくれるわ」
早速擦ってみると親しみやすそうな魔神が出てきて『奥様、どうかされました?何でも私に仰って下さい。私、何も出来ませんが話相手にはなりますよ』と言ってくれた。
また今度お願いするわ、と伝えると魔神は瓶の中へと戻った。
「ストレスが溜まって爆発しそうな時は緑のガラス瓶の蓋を開けて思いっきり中に叫びなさい。貴方の鬱憤を吸い込んでくれるわ。吸い込ませたら蓋を閉めなきゃだめよ。開けっ放しだとガラス瓶が貴方の鬱憤を吹聴してしまうの」
早速蓋を開けてみる。『毎日家事と育児ばかりやってられっかー!』と母の怒声が飛び出した。
すると母は2本の小瓶を私にくれた。一つは金色に輝く美しいガラス瓶。もう一つは植物のように青々としたガラス瓶。
「誰かに話を聞いてもらいたい時はこの金色のガラス瓶を擦りなさい。中から魔神が出てきて何時間だって話相手になってくれるわ」
早速擦ってみると親しみやすそうな魔神が出てきて『奥様、どうかされました?何でも私に仰って下さい。私、何も出来ませんが話相手にはなりますよ』と言ってくれた。
また今度お願いするわ、と伝えると魔神は瓶の中へと戻った。
「ストレスが溜まって爆発しそうな時は緑のガラス瓶の蓋を開けて思いっきり中に叫びなさい。貴方の鬱憤を吸い込んでくれるわ。吸い込ませたら蓋を閉めなきゃだめよ。開けっ放しだとガラス瓶が貴方の鬱憤を吹聴してしまうの」
早速蓋を開けてみる。『毎日家事と育児ばかりやってられっかー!』と母の怒声が飛び出した。
ファンタジー
公開:21/08/11 20:34
元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。
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