甘い雨が降る

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んー、空は結構曇っているな。こりゃ明日は雨だろうか。俺はテレビをつけて天気予報を見る。

「そうなんですねぇ。明日は甘い雨が日本各地に降り注ぐ事になります」
「ん?甘い雨?」
「まあ粒はそんなに大きくないので、当たってもあまり痛みは感じないでしょう。怪我する事もないと思います。安心してお過ごしください」
「つまり明日の天気は、雨だけど傘が必要ないと?」
「そうなりますねぇ。雨が好きな方は、大きめの袋を持っていくと良いかもしれません」
「なるほど。雨を貯めれますもんね」
「雨は明日一日降って、明後日には止む模様です。以上お天気でした」

一体、この天気予報は何を言っているんだ?
甘い雨が降る?
雨なのに傘がいらない?
雨を貯める袋を用意しろ?
全く訳が分からない。

次の日。俺は傘を持って家を出た。

「痛っ!?雨か!?」

空から降ってきたのは、包装紙に包まれた大量の飴玉だった。
公開:21/08/10 11:03

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・作詞を担当
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