雨の日は傘を閉じる

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今日も雨。僕は小学校の窓の外を見ながら期待していた。警報出ないかな……。そうしたら家に帰れるし、何よりもアレができる。
校内放送があった。
「学内の生徒の皆さんにお知らせです。只今、大雨暴風警報が発令されました。至急、帰宅の準備をしてすみやかに下校してください」
「やったぁああ!」

クラスの皆は大喜びだった。もちろん僕も喜んだ。帰宅の準備をして家に帰る。外は物凄い風と雨だった。そして僕は、傘を閉じた。大雨が僕の体に大量に降り注ぐ。

「うひょーー!!」と叫びながら楽しくなりながら家に帰った。

「ただいま!警報出たから帰らされた」
「うわあ!!こんなに濡れて!!凄い雨よね。すぐお風呂のお湯入れるから入りなさい」

お母さんが慌ててタオルを持ってくる。

「はーい」

そう。僕はこれを楽しみにしていた。普段なら夜にしか入らないお風呂。でも今日は、昼間から入れる。ちょっとした特別な日。
公開:21/08/10 10:51

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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