皮膚人形でも作るつもりだったの
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私の夫は朝から晩まで、身体のいたるところをかきむしっている。それはそれは、皮膚に血がうかぶくらい。
血が出るのはいいとして、私が嫌なのは、乾燥の時期になると皮膚がぽろぽろ剥がれ落ちてくること。それを一切掃除しようとしないからなおさら。夫自身、自分の身体からごみがでているなんてこの35年間思ったことはないだろう。
ある日を境に、夫の皮膚の掃除をやめることにした。汚なくなれば夫は気付いてくれるだろうと。
そしたらあろうことか、夫は皮膚のごみを一ヶ所に集めだした。最初は掃除してくれた!って喜んだが、一向にゴミ箱に捨てるのではなく、リビングの角にためているのである。
全く読めない夫の行動に、ついに私が息を引き取ろうとする間際に聞いてみることにした。
「なぜ捨てないでためていたのかしら?」
「僕が先にいくときに変わりになればと思って。もう僕の身長はとうにこえてしまったけどね。」
血が出るのはいいとして、私が嫌なのは、乾燥の時期になると皮膚がぽろぽろ剥がれ落ちてくること。それを一切掃除しようとしないからなおさら。夫自身、自分の身体からごみがでているなんてこの35年間思ったことはないだろう。
ある日を境に、夫の皮膚の掃除をやめることにした。汚なくなれば夫は気付いてくれるだろうと。
そしたらあろうことか、夫は皮膚のごみを一ヶ所に集めだした。最初は掃除してくれた!って喜んだが、一向にゴミ箱に捨てるのではなく、リビングの角にためているのである。
全く読めない夫の行動に、ついに私が息を引き取ろうとする間際に聞いてみることにした。
「なぜ捨てないでためていたのかしら?」
「僕が先にいくときに変わりになればと思って。もう僕の身長はとうにこえてしまったけどね。」
ファンタジー
公開:21/08/10 00:19
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