タクシー
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「お客様、どちらまで?」
「家まで。」
「どちらの?」
「俺んちに、決まってんだろ。」
「えーと?」
「俺の家だよ!知らないの?」
「すいません。わかりません。」
「はあ?この街で俺の事、知らないドライバーなんて、まだ、いたんだ。あんた、新人?」
「はい、今日からです。」
「そう。っていうか上司に俺の話、聞いてない?」
「特には。」
「まあ、いいや。とりあえず、出して。」
「はい。このまま、まっすぐで良いですかね?」
「教えない。」
「え?」
「だから、教えない!」
「道、教えて貰わないと。」
「教えないって!!少しは自分で考えろよ!」
「考えろと言われましても。」
「ほら、交差点来たよ!右折かな、左折かな、どっちかな?」
「えー?えー?右折?ですか?」
「だから、教えないって言ってんじゃん。」
「あぁー!じゃ、右ー!!」
「へぇ。やるじゃん。あんた、見込みあるよ。じゃあ、次はどうかな?」
「家まで。」
「どちらの?」
「俺んちに、決まってんだろ。」
「えーと?」
「俺の家だよ!知らないの?」
「すいません。わかりません。」
「はあ?この街で俺の事、知らないドライバーなんて、まだ、いたんだ。あんた、新人?」
「はい、今日からです。」
「そう。っていうか上司に俺の話、聞いてない?」
「特には。」
「まあ、いいや。とりあえず、出して。」
「はい。このまま、まっすぐで良いですかね?」
「教えない。」
「え?」
「だから、教えない!」
「道、教えて貰わないと。」
「教えないって!!少しは自分で考えろよ!」
「考えろと言われましても。」
「ほら、交差点来たよ!右折かな、左折かな、どっちかな?」
「えー?えー?右折?ですか?」
「だから、教えないって言ってんじゃん。」
「あぁー!じゃ、右ー!!」
「へぇ。やるじゃん。あんた、見込みあるよ。じゃあ、次はどうかな?」
その他
公開:21/08/07 15:50
時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。
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