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雑貨屋の閉店間際だった。
急に空気が冷たくなり、店主の耳に声が聞こえて来た…
「オジさん」
そこに、少女が立っていた。
肌は白く透けている。
「いらしゃい」
「花子の帽子ある?」
「どんな帽子かな」
「赤いリボンの麦わら帽子。内側に『花』って書いてあるの」
「…奥の棚を見てくるよ」
「うん」
店主は帽子の在庫の中から、子供用の赤いリボンの麦わら帽子を取り出し、内側に『花』とマジックで書き、少女の前へ持って来た。
「あったよ」
「あっそれだ!オジさん、貰って良い?」
「ああ、もともと君の物だ」
「花子は、私の妹よ」
「え?」
「ケンカして、花子の帽子を引き破いたの。ママに叱られて泣きながら家を飛び出した時、車に跳ねられて…花子に帽子を渡したら、天国へ行けるかな」
「うん、行けるよ」
「オジさん、ありがとう…」
少女は消えて…空気が戻った…。
急に空気が冷たくなり、店主の耳に声が聞こえて来た…
「オジさん」
そこに、少女が立っていた。
肌は白く透けている。
「いらしゃい」
「花子の帽子ある?」
「どんな帽子かな」
「赤いリボンの麦わら帽子。内側に『花』って書いてあるの」
「…奥の棚を見てくるよ」
「うん」
店主は帽子の在庫の中から、子供用の赤いリボンの麦わら帽子を取り出し、内側に『花』とマジックで書き、少女の前へ持って来た。
「あったよ」
「あっそれだ!オジさん、貰って良い?」
「ああ、もともと君の物だ」
「花子は、私の妹よ」
「え?」
「ケンカして、花子の帽子を引き破いたの。ママに叱られて泣きながら家を飛び出した時、車に跳ねられて…花子に帽子を渡したら、天国へ行けるかな」
「うん、行けるよ」
「オジさん、ありがとう…」
少女は消えて…空気が戻った…。
その他
公開:21/08/08 10:41
更新:22/07/15 16:06
更新:22/07/15 16:06
言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!
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