ガラスの小瓶

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私の家の庭には花のガラス温室がある。
物置小屋より大きく、ハウスより小さい。まさに帯に短し襷に長しと言った建物で、その中途半端さから『ガラスの小瓶』なんて呼ばれている。
昔はその呼び名が嫌だったけど、昨今のハーバリウムブームのおかげもあって徐々に好きになってきた。
昔は「ガラス温室の中に入らせてほしい!」なんて言う人も多かったけど、これがハーバリウムと考えるのなら中には花しか入れない。もしくはハーバリウムの作り手である私達しか手を加えてはいけない。
そもそも、この中が危険だって事を皆理解していない。
ここで育てられている花とは花は花でも花火なのだ。一歩間違えれば大やけどする危険がある。
しかもこの花火の火の粉はキノコの胞子に似て非なる習性を持っている。カラカラに乾燥した場所で花火を生やしてしまう事がある。
私の家のガラス温室は花火を綺麗に見せると同時に火の粉を外に出さない為のものである。
公開:21/08/07 21:04

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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