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目が覚めると手足を縛られ、薄暗い部屋にいた。私は、監禁されたようだ。

「おや、クロリア博士。お目覚めですか?」
「…私をどうするつもりだ」
「死を遂げた人の体内から検出された未知のウイルスの研究。そしてあなたは、その治療薬の開発に成功。治療薬なんて開発されては、我々としては困るのですよ。クロリア博士。‰。この単位は、もちろんご存じですよね?」
「1000分の1を表す単位だ」
「そう。またこのウイルスが入った毒薬の名前も‰だった。どうです博士。僕とゲームをしませんか?僕も退屈していたところです」
「ゲームだと?」
「このコインを投げて表を連続10回出せたらあなたを助けましょう」
「確率は2の10乗。1024分の1か。‰に相応しいな」
「ただし外れた場合、あなたに‰を投与し、死んでもらいます。どうです?」
「やるしかないようだな」

生存確率1024分の1。私は祈るようにコインを空へ投げた。
公開:21/08/07 19:39

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
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