だるが決め手のビアホール

うだるような暑さを忘れる為、仕事終わりビアホールへと入る。
滴る汗を拭いまずは生ビール。ジョッキをなだる、喉を下る、美味さに笑みこだる。
つまみは焼き鳥と上司の愚痴。ちょっとしたスキャンダルが最高のスパイスだ。
今年の夏は海へ行きたいと話し合う。従業員の生足に光るサンダルを見ては夏祭りにも思いを馳せる。
学生時代は自由だった。自転車のペダルをこいでどこまでも行けると思っていた。
こんな話をし始めるなんてオッサンだな。そんな俺達に話しかけてきた見知らぬ女性陣。
一緒に飲みませんかと聞き樽。勿論いいとも一緒に飲もう追加の積み樽。
気付けばちょっとした合コン状態。相手の仕草に男の心はかき乱る。この人と結婚したいと夢想するブライダル。
ここで会ったも何かの縁。確実にものにしたい結い樽。付き合って下さいと頼み樽。カップル成立祝い樽。
ねだるは指輪代わりの金メダル。逃げ下る事の出来ない戦いが始まった。