神様 其の1

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その神様は度々、地上に降りては、人間との交流を楽しんでいた。そして、信用できる人間には、自らの正体を明かしていた。今日はトランプに興じていた。ババ抜きだ。
女「神様、ズルしてない?」
神様「へっ?してないぞよ。」
女「ホントに?なんか全然、神様の所にババ行かないような気がするんだけど?」
男「確かに。何か変だよな。」
神様「そんな事ないぞよ。来てるぞよ。言い掛かりはよしてぞよ。」
女「ホント?なんか、特殊な力使ってズルしてない?」
神様「わしゃ神様ぞよ。そんな事するわけないぞよ。」
女「へぇ。じゃあさ、たまに目が光るのは、あれ何?」
神様「目が光る?えっ?違うぞよ。癖ぞよ。透視なんか、してないぞよ。」
女「やっぱり!!ズルしてる~。」
神様「してないぞよ。ちょっと服の中を見てるだけぞよ。カードは見てないぞよ。」
女「はぁ?最低!!それでも神様かよ。」
男「神様、さすがにそれはダメですね。」
ファンタジー
公開:21/08/03 14:42
神様シリーズ

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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