地獄列車

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付き合いたての彼女と遊園地デートに行った。どのアトラクションも混んでいてどうしようかと周りを見ると、一つだけ空いているアトラクションを見つけた。
「ねぇ!あれ空いてるよ!あれ乗ろうよ」
地獄列車。窓から見える絶景をお楽しみくださいと書いてあった。俺達は地獄列車に乗り込んだ。地獄列車が走り出した。そして窓を見ると、俺が元カノに包丁をつきつけられている写真が写った。
「何これ!?」
彼女は絶叫した。
「これは俺が元カノに別れを切り出した時に逆上して殺されそうになった時の写真だ」
俺は状況を説明した。あれは地獄だった。続いて映ったのは、男が財布からお金を抜き取っている写真だった。
「何これ!?」
俺は絶叫した。
「これは私の財布から元カレがお金を盗んでいる時の写真だよ。だから別れたの」
彼女が説明した。
彼女もトラウマが蘇った。地獄列車は、嫌な思い出を映し出して絶叫するアトラクションだった。
公開:21/08/04 10:45
更新:21/08/04 10:49

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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