擬態

2
2

科学が発展し、恐竜を甦らせてから数年。突然、肉食恐竜が暴走し始めた。硬い皮膚に改造された恐竜達に武器は通じず、人類は為す術なく、脅威に怯え、息を潜めながらの生活を余儀なくされた。
数人の仲間と共に、廃墟の地下に隠れてしばらく経った。もう安全な地などあるはずはないが、この地下は上に通じる扉を開けなければ大丈夫だ。この扉を開ける時は、食糧が乏しくなった時だが、地下には保存食があり、当分心配はなさそうだった。
ある時。一人が消えた。心配したが、しばらくして帰ってきた。その夜、異変が起こった。妙な音に寝床から出ると、仲間の変わり果てた姿が目に入った。奴らだ。奴らに見つかった。 とにかく上へ、外へ逃げるしかない。駆けようと振り返ると、A子がいた。A子!大変だ!逃げよう! すると、A子の体がぐにゃぐにゃになり、凶暴なラプトルが現れた。 嗚呼、こいつらはここまで進化したのか…。視界が暗転した。
SF
公開:21/11/11 21:34
更新:21/11/11 21:40

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容