虹のエール

今日も雨、かぁ…。

どんよりとした灰色の空を見つめ、哀しみに暮れる私の前に、七人の子供たちが現れた。「ね、知ってる？雲の上にはお日様があるんだよ。」

ね、見てて。 そう言うと、子供たちは窓から飛び出し、土砂降りの中を空の彼方へと突き抜けていった。

しばらくして、雨が止んだ。雲の隙間から光が差し、次いで鮮やかな虹が空に架かった。

あの子たちだ。私は思った。ふと、子供たちのきらきらした笑い声が聞こえた気がした。

「長く続く雨もなければ、長く続く哀しみもないんだな。」

無性に笑いたくなった。

笑おう。 心の底から。思いっきり。