つい、うっかり、ぽっくり逝きまして

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私は死んだ。
つい、うっかり、ちょっと油断していたらあっけなく死んでしまった。
まだあと何十年も生き続ける予定だったのに私の計画が狂ってしまった。
ああ、残されたもの達の事が心配だ。
私がいなくなった後、彼女達はぞんざいな扱いをされていないだろうか。
家の者は彼女達を家から追い出すかもしれない。
彼らは彼女達の事を忌み嫌っているからだ。
もしかしたら彼女達を刃物で切り刻むかもしれない。
火炙りにするかもしれない。
紐で縛って古紙回収に出すかもしれない。
ああ、私が生きていたなら彼女達を救えたかもしれないのに残念だ。
元はと言えば全て、私に原因がある。
私は金で彼女達を買ったのだ。買う際は多少の罪悪感はあった。
だが、彼女達を幸せに出来るのは自分しかいないと信じていた。
ああ、それなのに結果的に彼女達を天涯孤独にしてしまった。許してくれ。
私の可愛い子たちよ。生まれ変わったら今度こそは一緒に
公開:21/11/09 14:23

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