遅れてやってきた筋肉痛

2
2

「すみません、遅くなりました。私、筋肉痛と申します」
その日、俺を訪ねてきたのは全身黒タイツ姿の男。何だコイツ?
「では早速…失礼します」
そいつは俺の胸に手を当てるとずぶずぶと沈み込んでいく。気持ち悪っ!やめろ!俺から離れろ!
男が俺の体の中にすっぽりと沈み込む。途端、全身を襲う痛み。
何だこれ!何でこんなに体中が痛いんだ!?
「最初に言ったじゃないですか。私、筋肉痛です。今まで貴方に与えられなかった筋肉痛を今、まとめて受けて貰っています」
そんな迷惑な話があるか!今すぐ出て行け!いや、引き摺り出してやる!
「いいんですか?そんな事して?私を無理やり引き剥がすと肉離れや疲労骨折起こしちゃいますよ?」
ぐうぅ…ならどうしろというんだ!
「暫くお休みしましょう。そもそも貴方は働きすぎです。ほら見て下さい。久しぶりに二人きりでゆっくりできると奥様はお喜びですよ。私の事は気にしないで下さいね」
公開:21/10/30 20:28

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容