遠投リボ払い

最後に見る景色はとても煌びやかで、僕にとってはどんなものよりも美しく見えた。

こんなことで投げ出すことに、とても惨めな気持ちになる。けども、永遠に出口の見えない利息地獄。いつになっても、雲が晴れない。
こんなことになるのならば、リボ払いなんてしなければよかった。

この街に広がる光が、まだ働いている社会人の汗だと思うと溜息が出る。
働いてお金を返していたのに全て利息に持っていかれるのを見ると、何のために働いているのか分からなくなった。

こんなものがあるから、僕は苦しめられたんだ。
財布からクレジットカードを取り出すと、山の上から思い切り投げ捨てた。少しは気分が晴れたような気がしただけだった。
カードに当たったって、何の解決にもならない。

準備ができた。
夢も希望もないのだけれど、これで全てが終わる。
僕は生きていたことに対する失望を抱きながら、体を投げ出した。