0
1

次のニュースです、と画面越しにいるキャスターは言った。

『先ほど◯◯区内のコンビニで強盗事件が発生しました』

「うそ!」

彼女は思わず、手からワイングラスを落としてしまった。今映っている映像は、まさにここの近くではないか。もし当の犯人が、こちらに向かっているとすれば。

しかし彼女はある事にも気がついた。なぜか生中継の放送に、自分の姿が映り込んでいる。よく目を凝らすと、その自分?は、なにやら足を引きずってコンビニに駆けこんでいるようだった。なぜ、生中継なのに。疑問は晴れないまま、ついにニュースは切り替わってしまった。

刹那、誰かが家にやってきた。

彼女はドアを開けて、絶句した。知らない男が立っていたのだ。脅しはしてこない。だが、少しだけトイレを貸して欲しい、と頼んできた。

彼女は咄嗟に、足元を見た。

そして自分の右足が血だらけになっているのに気がつき、急いで外に駆け出した。
ホラー
公開:21/10/25 06:58

藤崎正(セカンドオニオン)

2021年2月に、物語を考えるのが好きで始めました。
もしよければ、コメント残して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

追記:2021.11.14 名前を『藤崎正』(フジサキショウ)に改名しました。一応分かりずらいと思うので、旧名(セカンドオニオン)は、付け足しで残しておこうと思います。


物語.com https://monogatary.com/user_page/story/f73e9d0f-3f97-11ec-81c5-0242ac120002

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容