たなかの名札
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左の胸ポケットに付いた名札には、”たなか”とひらがなで書かれていた。たなかは、スーツ姿だった。正午の時間帯、うどん屋のカウンター席で隣に座ったその男は、きつねうどんを食べていた。そんな”たなか”は、私の方に向いた。
「ねぇ。お姉さん」
「はい?」
「僕の名前、何だか分かります?」
「たなか?」
「えっ!凄い!どうして分かるんですか?」
「だって名札が付いてるから」
「あっ、いけない!!名札付けっぱなしだった」
”たなか”は、そう言って、グーで自分の頭をポンッと叩いた。まるでぶりっ子の女子のようだ。
「というのは、嘘。名札を付けてるの忘れてたわけじゃないですよ」
嘘かよ!!何なの!!
「で?」
「実は、たなかって偽名なんですよ。お姉さん。僕の本当の名前分かります?」
「知らないわよ」
「僕の本当の名前、それは……中田です。田中の逆でした」
誰かこのうざい客を店から追い出してくれ。
「ねぇ。お姉さん」
「はい?」
「僕の名前、何だか分かります?」
「たなか?」
「えっ!凄い!どうして分かるんですか?」
「だって名札が付いてるから」
「あっ、いけない!!名札付けっぱなしだった」
”たなか”は、そう言って、グーで自分の頭をポンッと叩いた。まるでぶりっ子の女子のようだ。
「というのは、嘘。名札を付けてるの忘れてたわけじゃないですよ」
嘘かよ!!何なの!!
「で?」
「実は、たなかって偽名なんですよ。お姉さん。僕の本当の名前分かります?」
「知らないわよ」
「僕の本当の名前、それは……中田です。田中の逆でした」
誰かこのうざい客を店から追い出してくれ。
公開:21/10/22 11:56
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