サラリーマンの卵

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会社と家の往復で疲れて、楽しみは食後に飲む一杯のビールぐらいしかない。
今日も、くたびれ果てた身体をせんべい布団で癒すのか。

俺はぶつくさ言いながら寝床に潜り込んだ。朝起きると足元に大きな丸い物体がある。色は白くてどう見ても卵だった。俺は男なのに産卵してしまった。驚いたが会社を休むわけにはいかないのでそのままにして出社した。

帰宅すると卵はまだそこにあった。俺はする事がないので温めていた。

この生活を繰り返すうちに俺は卵が孵化するのを楽しみに待つようになった。しばらくすると中からコンコンと音がした。

いよいよ孵化すると思うと嬉しくてたまらなくなりビールで乾杯した。すると、飲み干したと同時に殻が二つに割れて中から太った中年オヤジが這い出てきた。

「俺の上司だ。道理で最近見かけないと思った」

家に上司がいたらたまらないので、彼を会社に送り届けた。それからまたつまらない日常に戻った。
ファンタジー
公開:21/10/16 18:27

三田シャケ

がんばってたくさんの作品を書きたいです!
よろしくおねがいします。
 

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