なんで泣いているの？

見知らぬ男女がコチラを覗き込んでいる。皆、涙を流している。僕はベットに寝かされている。そうだ、思い出したぞ。僕は授業中に突然頭が痛くなったんだった。で、気を失った。だから今、ベットの上なんだ。ってことはココは保健室だな。では、このオジサン、オバサン達は誰だ。なんで泣いているんだ。すると、その中でも一際年をとった男が話しかけてきた。「奇跡だよ。本当に目が覚めたんだね、田中君。私の事がわかるかい？」その男の顔を良く見る。見覚えあるような気がするが思い出せない。「私もちょっと歳をとりすぎたかな？これならどうかね。」と言っておもむろに「田中君は廊下に立って～なさ～いね～。」と独特の言い回して言った。先生？もしかして小林先生？いやおかしい。先生はこんなおじいさんではない。「わかってくれたかい？」僕は混乱した。すると医者が現れ、こう言った。「君は、４０年間、眠っていて今日、奇跡的に目覚めたんだよ。」