レンタル彼女

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ポストに投函されていたのは、レンタル彼女のチラシだった。お金を払い、女の子とデートが出来るサービスらしい。実にくだらない。俺はチラシを丸めてゴミ箱に捨てようとした。……いや、待てよ。
俺はチラシの番号に連絡して、レンタル彼女を利用した。待ち合わせ場所にいくと一人の女の子が立っていた。そして俺はデートをして、次の日、また同じ子をレンタルした。次の日も。その次の日も。その子が出勤している日は、必ずレンタルした。

「いつもありがとう」
「いえ」
「私、あなたの本物の彼女になりたいな」

3ヶ月と12日。初めてレンタル彼女をレンタルしてから、本物の彼女にして下さいと言われるまでにかかった時間だ。初めてにしては、まあまあか。

「ありがとう。でも俺は、君とは付き合えない。実は転勤で引っ越す事になったんだ。とても残念だよ」

まあ嘘なんだけどね。俺のレンタル彼女の楽しみ方は、最速タイムを目指す事だ。
公開:21/10/14 11:31

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
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