もう一つの世界

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法律に定められた「義務勤労」により
児童は6歳から小企業で働く義務があります。
そこから中企業、高企業へと進職します。
高企業では社則で禁止されていても
こっそり学習塾に通う者が居るのは今も昔も同じです。
更に希望する者は大企業へ進職し、卒職を経て晴れて学生人となります。
そして初めて理解するのです。
読み書き計算を始め、
何の研修も無くいきなり実業務を丸投げされ必死になり身に付けた知識の本当の意味を。
中には感動で涙し授業を受ける者も居ます。
そして教室の3割程は空席で卓上に遺影が飾られます。
過酷な義務勤労により過労死した子供達です。
彼らの悲願を継いだ友人達が涙するのです。
60歳まで学び続け定年退学すると新社会人として本就職する事になります。
そこから99歳の白寿退職を迎える者は僅かです。

人生100年時代を迎えたこの国では辞書から「老後」の文字は削除されています。
SF
公開:21/10/13 11:23
更新:21/10/13 14:55

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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