クライアントマラソン

テレビに映るランナーは猛暑の光を浴びて色とりどりに目立っている。
何も見るものがないから、なんとなくで映しているけれど自分はこのマラソン番組が嫌いだ。
頻繁にCMが流れるというのもそうなのだが、そうじゃない時でも広告がいつまでも自己主張してきて集中して見れない。
選手の走りや活躍が見所なのに、この時だけは少し違う。ユニフォームにはデカデカと自分勝手に主張する会社のエンブレムや、そのまま広告が書かれているのだ。

クライアントマラソン……ネットでもそのように言われている。私と同じような気持ちになる人が後を絶たないようだ。
会社は自社の広告を、ランナーにとってはスポンサーがついてWin-Winなのだろう。だけども、視聴者のことを考えていない。
お金の匂いが露骨にしてしまうこのマラソンは、選手が記録を出すことが目的なのか、それとも企業の広告が目的なのか。
下品に流れる宣伝を後にテレビを消した。