超高性能補聴器
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ある日、補聴器屋の店主は、超高性能な補聴器をつくった。
「じいさん、それ、普通に聴こえる人に付けたらどうなんの?」
さあ、分からん、と店主のじいさんは言う。確かに、やってみなければ分からない。なら、俺が付けてやろう、と若い男は言った。無論、彼は正常な耳を持っているため、遊びたいだけだ。
わかった、とじいさんは言い、補聴器を手渡した。彼はそれを、耳にはめ込んだ。すると、話し声が聴こえてきた。
「ミクロってさ、こんな感じ?」
「じゃね? 取り敢えず、小さいけど」
「届くの?」
「届いたんだって、昨日」
しばらく、他愛のない話が続く。あまりに聴き入っている様子なので、店主のじいさんは声をかけたが、彼はそれを手で制した。
「ミクロの世界は過去に繋がってる、って、今日の教授の話な」
「そうそう。だから声も、届くんじゃないかって」
翌日。
男は大学で、ミクロの講義を受けた。
「じいさん、それ、普通に聴こえる人に付けたらどうなんの?」
さあ、分からん、と店主のじいさんは言う。確かに、やってみなければ分からない。なら、俺が付けてやろう、と若い男は言った。無論、彼は正常な耳を持っているため、遊びたいだけだ。
わかった、とじいさんは言い、補聴器を手渡した。彼はそれを、耳にはめ込んだ。すると、話し声が聴こえてきた。
「ミクロってさ、こんな感じ?」
「じゃね? 取り敢えず、小さいけど」
「届くの?」
「届いたんだって、昨日」
しばらく、他愛のない話が続く。あまりに聴き入っている様子なので、店主のじいさんは声をかけたが、彼はそれを手で制した。
「ミクロの世界は過去に繋がってる、って、今日の教授の話な」
「そうそう。だから声も、届くんじゃないかって」
翌日。
男は大学で、ミクロの講義を受けた。
SF
公開:21/10/10 10:59
2021年2月に、物語を考えるのが好きで始めました。
もしよければ、コメント残して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
追記:2021.11.14 名前を『藤崎正』(フジサキショウ)に改名しました。一応分かりずらいと思うので、旧名(セカンドオニオン)は、付け足しで残しておこうと思います。
物語.com https://monogatary.com/user_page/story/f73e9d0f-3f97-11ec-81c5-0242ac120002
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