合掌コンクール

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寺社仏閣界の主催で合掌コンクールが行われることになった。
合唱が語るように声を出して歌う「動」なら、合掌は仏像に向かって沈黙で掌(たなごころ)を合わせる「静」を競う。
具体的には、手のひらの合わせる位置や角度、形、両手の指の伸び、祈りの表情などが審査対象となる。
初回の開催会場は、古都・奈良にある東大寺大仏殿で、国宝の盧舎那仏坐像に向かって合掌する。
会場には、地方予選を勝ち抜いた都道府県の代表チームが十人一組で集結した。
奈良で開催するということもあり、東大寺、興福寺、元興寺、大安寺、西大寺、薬師寺、法隆寺の南都七大寺が各チームの合掌を判定する。
いよいよ競技がスタートだ。静寂の中、各チーム阿吽の呼吸による一瞬の合掌で勝負が決まる。
優勝したのは、十人の一糸乱れぬ合掌の美しさが高く評価された、仏教系の学校に通う生徒たちのチームだった。
次回は、鎌倉大仏が鎮座する高徳院で開催される。
その他
公開:21/10/10 07:27
寺社仏閣 合掌 コンクール 合唱 仏像 奈良 東大寺 大仏殿 南都七大寺 鎌倉大仏

SHUZO( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育つ。同志社大学経済学部卒業、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年6月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。
2022年3月26日に東京・駒場の日本近代文学館で行われた『ショートショート朗読ライブ』にて自作「寝溜め袋」「仕掛け絵本」「大輪の虹列車」が採用される。

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