最高のおもてなし

城で舞踏会が開かれている夜に家のドアをノックする音が聞こえた。一体誰だろう？扉を開けると３匹の狼がいた。この子達…前に助けた狼だわ。
３匹は私にお礼がしたくてやって来たと言う。お礼って何だろう？最高のおもてなしさ、と笑う狼達。
赤ずきんの狼が私に綺麗なドレスをプレゼントしてくれた。さすが変装の名人狼。まるでお姫様みたい！
でもだめ…私の手は家事で荒れているわ…
七匹の子ヤギの狼が私の手におしろいを塗ってくれた。さすが小細工の名人狼。傷一つ見えないわ！
でもだめ…もう舞踏会に間に合わないもの…
三匹の子豚の狼が私に息を吹きかける。さすが吹き飛ばしの名人狼。王子様のいるお城まで一つ飛びだわ！

お城のバルコニーに着地した私は偶然にも王子と遭遇する。
幻想的な登場をした私に王子の目は釘付け。そんな王子の唇を私は奪った。
王子様、夜はこれからよ。女も狼だって事、最高のおもてなしと共に教えてあげる。