4
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「待ってアキカズさん!私、貴方の事もっと知りたい!▪▪▪好きなの、貴方の事好きなのよ!」
「レイさん残念だけど時の流れは残酷さ。僕はいずれ忘れ去られる存在だ。その前に自ら身を引くだけなんだよ」
「そんな!今の私があるのは貴方のおかげ。その大切さを忘れたことは1日もないわ。なのに!」
「それなら聞こう。僕の大切さを忘れていない証拠を見せてほしい。何か一つは僕に纏わる物を持っていてもいいはずだ」
「そ、それは」
「レイちゃん財布だよ。その中に硬貨があるだろう?その中にアキカズが大切な証があるよ」
「こらヒラナリ余計な知恵を与えるなよ」
「いいだろ?ノーヒントじゃ流石にレイちゃんに不利だぜ」
「▪▪▪」
「ん?どうしたのレイさん」
「私、スマホ決済なの▪▪▪」
レイの言葉にアキカズは肩をすくめるとその場を去っていった。
ヒラナリも言葉が見つからない。こうして、昭和、平成、令和の一幕は終わった。
青春
公開:21/10/03 08:35

セイロンティー( Cherry Blossoms island の傍 )

初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

※ツイッター先にて小説家になろうへのリンクあります。そちらで長編ミステリーコメディーを書いています。よろしければ、こちらもよろしくお願いします。

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https://twitter.com/K0TvdKqCqJYL1JK?s=09

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