自慢の彼

彼はね、私に出来ない事を何でもやってくれるの。何でも出来るの。
私、掃除も料理も苦手なんだけど、全部彼がやってくれるの。昔からそうよ。
私は彼に依存しきっている。分かっている…だから私も彼の為に何かしたかった。
でも彼は言うの「何もしなくていいよ」って。それじゃダメだって分かっている。でも私、彼の優しさに甘えちゃって…今もそう。私、彼がそばにいなくて凄く寂しいの。早く彼に会いたいわ…
刑事さんもそうなの？でも、ごめんなさい。彼はね、私にしか見えないの。私だけの自慢の彼なの。
彼はね、私の為に何だってやってくれるの。何でもやってくれるの。
だからね、あの人が死んだのも彼が私の為にやってくれた事なの。彼が私の為にあの人を殺したの。
私が殺したんじゃないわ。もう…どうしたら信じてくれるの…
分かったわ。そこまで言うなら彼に変わってあげる。でも私にしか見えないから覚悟してね。
ハイド君、出てきて。