肉体自動販売機

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腐敗臭がする。
全くと言っていいほどの晴天。病室はこれでもかと言うほど清々しい光に包まれていた。
僕はこのまるで合っていない雰囲気に違和感を覚えてしまう。

居ても立っても居られない。
ベッドから降りると、臭いの辿る方へ歩き出す。
自分以外の患者の姿を見ない。入院してまだ一週間ほどしか経っていないが、この病棟に他に人はいないのだろうか。

臭いが濃くなる。
この扉の向こう側に正体がある、そう確信を持った。
それは施錠すらされておらず、何の抵抗もなく開く。

その部屋は少し薄暗く、そして殺風景だった。ただ、一つだけ箱状のものがポツンと置いてある。それにはモニターがついており、白い光が目立っていた。
それはまるで自動販売機のようにも見える。

箱の前に立つと、そのモニターには選択肢があった。しかし、それは飲料なんかではない。人の部位が書いてあったのだ。
次は僕の番か、そんなことを悟った。
ホラー
公開:21/09/30 18:33

雪場知花

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