前略、二階にて

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 とつぜん、家が揺れた。これはデカい。あわてて、猫をひっつかみ、階段をダダダダっと駆けおりる。リビングをつっきり、ガラス戸をあけ、サンダルをつっかけ、庭にでると、青い空の下で電信柱がかすかに揺れている。ぐんにゃりとしたデカい猫のわきの下を両手でささえながら、馬鹿面をして揺れがおさまるのを待っていると、すぐにやんだので、やれやれ、と、ほっとためいきをついていると、リビングにいる母がくすくすと笑って、俺に言う。「あんた、死にたいんじゃなかったの?」
その他
公開:21/09/26 22:36
更新:21/09/26 22:41

うるめ

*ただのアラフィフのおばさんです (*ノωノ)



 

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