走馬灯

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私の体は、空高く宙を舞った。

ああ……
私、死ぬんだ――。

道路を横断している時、信号無視をしてきた車にはねられた。

私がこの世で最後に見る景色は、この青い空なんだ――。

人生が終わる時、走馬灯が見えると聞いたことがある。それは本当だった。私は走馬灯を見た。なぜ走馬灯が見えるのかというと、それは脳が今までの人生経験から死を回避する為の方法を必死に探しているからだという説がある。それは真実だ。まさに今の私がそうだ。私が今まで歩んできた人生の断片が見えた。

沢山の嘘をついて生きてきた。両親や友達、学校の先生。ごめんなさい。私、本当は皆が言うほど真面目な良い子じゃないんです。私は、真面目な自分を演じる事で、周りから嫌われないように生きてきました。

もっと自分に正直に生きればよかったな――。

次に気づいた時、私は病院のベッドにいた。生き……てる?
事故により、私は自分を取り戻した。
公開:21/09/21 21:33

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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