ショールーマー
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一人暮らしを始めようと、郊外にできた新しい海外家具店に向かった。
ずらりと並ぶ家具とそれらを使ったショールーム。
部屋の中のソファでくつろいでいる人がいた。客がふざけているのだろうと思ったがどうやら違うようだ。
「お気づきですか、あちらはショールームに住む所謂ショールーマーでございます」
不意に店員が話しかけていた。
「より実際の家に近づけるために、ショールームに人が住んでいるんですよ」
奥の方ではなにやらひとだかりができている。
「あそこにはカリスマショールーマーがいまして、よく家具が売れるんですよ。あなたもショールーマーやりませんか。ショールームにぴったりのビジュアルをされていらっしゃる」
褒め言葉には聞こえなかったが、少しだけ興味が芽生えた。
「実は2階の1Kのお部屋がちょうど空きましてね。もともといたショールーマーが買われていったんですよ。うちに置いてあるものは全て商品ですからね」
ずらりと並ぶ家具とそれらを使ったショールーム。
部屋の中のソファでくつろいでいる人がいた。客がふざけているのだろうと思ったがどうやら違うようだ。
「お気づきですか、あちらはショールームに住む所謂ショールーマーでございます」
不意に店員が話しかけていた。
「より実際の家に近づけるために、ショールームに人が住んでいるんですよ」
奥の方ではなにやらひとだかりができている。
「あそこにはカリスマショールーマーがいまして、よく家具が売れるんですよ。あなたもショールーマーやりませんか。ショールームにぴったりのビジュアルをされていらっしゃる」
褒め言葉には聞こえなかったが、少しだけ興味が芽生えた。
「実は2階の1Kのお部屋がちょうど空きましてね。もともといたショールーマーが買われていったんですよ。うちに置いてあるものは全て商品ですからね」
ファンタジー
公開:21/09/22 23:55
ご覧いただきありがとうございます。
俳優業の傍ら、趣味でショートショートを製作しています。
田丸先生の書籍を読んでから、楽しく作っております。
ご意見、ご感想いただけると嬉しいです。
名作文学の朗読Youtubeを行っています。
『http://www.youtube.com/@akky_roudoku』
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