ダウジング家族

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うちの家族が変わっていると知ったのは、僕が小学生になった時だった。父さんが休みの日は、母さんと弟と家族そろって色々な所へ出かけるのだ。

ただし他の家と違うのは――

「忘れ物はないか?」
「ないよ」
「ダウジングロッド忘れてないな?」
「持ってるよ」

僕達家族は、一人一個L字型のダウジングロッドを持って出かけるのだ。そして出かけた先でダウジングをする。

「おっ!!反応したぞ!!」

弟のダウジングロッドが反応した。

「よし、この辺りだな」

父さんがスコップを手に持ち、地面を掘っていく。

「ああー、水道管だ。残念。ハズレだ」

こうやって色々な所へ行っては、ダウジングしてお宝を探しているのだ。もちろん今までお宝を発見できた事なんて一度もない。

「ダウジングには、ロマンがある。いつかお宝を見つけて一攫千金だ」

そう。
僕達は、ダウジング家族なのです。
公開:21/09/19 20:22

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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