手の平の三色

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 唐突ですけど、人種差別って未だににあるじゃないですか。そんで、あれって一向に無くなる気配ないじゃないですか。ふと、なんでやろなんて思いながら見た自分の手の平に、三色の小さな人たち。
 手の平を揺すってみると、黒い小さな人のバランス感覚の良さったらない。おまけに、踊り始め、走り始め、跳び始め。
 ウワッ!めっちゃ、かっこええやん、と思った僕は黒い小さな人に憧れ、白い小さな人は、その黒い小さな人の躍動感にうつむき、何か企んでいるよう。そんな僕の手の平を、黄色い小さな人が地べたに叩きつけた。
 僕の手の平と地べたの間から転がり出てきた六つの目玉が、強く僕を睨んでる。
その他
公開:21/09/18 13:01
更新:21/09/18 13:25

忽忽

田丸氏の「たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座」を読み、その創作方法の斬新さ、面白さに驚き、超ショートショートを創ってみたところ、本当にできてしまい、驚愕してしまった結果、こちらに投稿させていただこうと思った次第です。よろしくお願いいたします。

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