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「これからは5爺の時代らしいぞ。テレビで言っておった」

そう言ったのは、近所に住む80代の爺さんだった。

「何?5爺とな?ならばワシとお前さんとあと3人必要ではないか。残りはどうする?」
「そう言うと思ってちゃんと用意しておいたぞ。山田さんと大野さんと勝浦さん」
「おお、そうか。これでワシらも5爺じゃな。時代の最先端じゃ。それでいつ集まる?」
「今日の午後から集まればいいじゃろう」

そう言うと5爺は、公園に集まった。

「それで集まったはいいが、どうすれば最先端なんじゃ?」
「なんか携帯電話が最先端になるとか言っておったのぉ。皆出してみよ」

5爺は、ガラケーのシルバ―フォンを出した。

「……何も起きんじゃないか」
「起きんのぉ」
「いや、待て。山田さん。あんたスマートフォンじゃないか」
「息子に無理やり変えられてのぉ。よく分からんのじゃ」
「5爺の裏切者め!!」
「すまん!!」
公開:21/09/19 12:03

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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