ご褒美

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お母さんと約束をした。もしも次の水泳大会で優勝したら、ご褒美に欲しかった玩具を買ってもらう。だから私は、必死になって泳ぎの練習をした。泳いで泳いで泳ぎまくった。しかしタイミングが悪い事に、先に学校でテストがあるから家で勉強しなくてはならなかった。今の私にとっては、テストなんかよりも水泳の優勝の方が大事だ。だって玩具欲しいんだもの。
私はテスト勉強を一切せず、水泳に打ち込んだ。そしてそのままテストを受けた。結果は当然、悪かった。どうでもいい。水泳の時間の方が大事だ。

「テスト頑張ったからご褒美をあげるね」

そう言ってお母さんは、玩具を買ってくれた。
テストを頑張ったからじゃなくて、水泳の大会で優勝したらご褒美をくれるって話だったよね?
テストなんて全く頑張ってないし、これじゃご褒美じゃなくて誤報日だよ。

だが私は、ラッキーだったと思い、この誤報日を利用して玩具を買って貰うのだった。
公開:21/09/16 18:09

富本アキユ( 日本 )

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