自動車

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仕事を終えた充足感と疲労を抱え、俺は駐車場へ向かう。

車の運転が自動化されて久しい。
一昔前は、運転の自動化なんて補助程度だったが、今では自動運転の方が安全なくらいだ。もはや自分で運転するなんて一部の物好きな運転マニアくらいだ。

俺は車のドアを開けると、中のエアロバイクに跨る。帰宅する旨を車のAIに伝えると、エアロバイクを漕ぎ始める。
運転を自動化した結果、車内で暇になった人間は何をしたか。車内を部屋のように扱い、様々に改造した。シアターにしたり、書斎にしたり、寝室にしたり。俺はマシンを配置してトレーニングルームにした。

しかし、ふと考える時がある。
車内でエアロバイクを漕ぐくらいなら、自転車を買った方が良かったのではないか。。車の運転を任せながら、車内で別な乗り物に乗るなんて、俺も物好きだなと思う。

次は買い出しをしながら晩飯を作って帰れる、キッチンを設置しよう。
SF
公開:21/09/16 18:00
更新:21/09/16 18:01

お弁当係

2021年7月、投稿開始。
小説を読むのが好きですが、書くのも楽しそうで始めてみました。
読んでいただければ幸いです。
 

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