電話線移動

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明治二年東京~横浜間に電信が始まり、当時は電線を伝染と勘違いしたり、電線に荷物を付けて送ろうとする者も現れ、
風呂敷に弁当を包み、電線に吊したが結局は送れず、中身だけが消え空弁当箱が残っていたと言う。
又電話は人の声を吸いとる魔物とか、公衆電話ボックスでは体が吸い取られ消えてしまうとか恐れられた。

しかしその後は華々しい技術革新が続き、今やインターネットやスマホで声どころか映像も一緒に送れる。
そんな折、今度は電線で人が移動する事が出来る新技術が開発された。音声や映像のみでは満足出来ず、人そのものが電線を伝わり目的地に行く事が可能となった。

日本国内の電線が在る所であれば、何処にでも移動が出来る。
これにより戸口から戸口での移動が実現出来た分けで、既存交通機関の受けた打撃は大きい。その関係者よりは経営に当たる電線広域運営推進協議会にはクレームが来ているが、これも時代の流れで致し方ない。
ファンタジー
公開:21/06/03 19:09

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