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さとるくんとはやとくんの兄弟がいました。さとるくんは友達の家に、FZ750《ナナハン》で遊びに行きました。
けれど、その10分後、忘れ物に気づいたはやとくんがGT-Rで届けに行きました。
時速120キロでぶっ飛ばすはやとくんは、時速100キロで峠を攻めるさとるくんに、何分後に追いつくでしょう。式を書いて答えを求めなさい。
*
「うん……まあこれでもいいんですけど……」
ある生徒の宿題を見て、教師はあいまいにうなずいた。算数の問題をつくりなさい、という要求に対して、彼はきちんと応えている。
「何がだめですか?」
髪を茶に染めた生徒が首をかしげる。
「どこがダメって言われると、先生はちょっと……」
教師は眉間に寄ったシワを揉んだ。なぜなら、何がダメかという質問の答えは、最終的にどう考えても「親の育て方」に行き着くような気がしてならないからであった。
けれど、その10分後、忘れ物に気づいたはやとくんがGT-Rで届けに行きました。
時速120キロでぶっ飛ばすはやとくんは、時速100キロで峠を攻めるさとるくんに、何分後に追いつくでしょう。式を書いて答えを求めなさい。
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「うん……まあこれでもいいんですけど……」
ある生徒の宿題を見て、教師はあいまいにうなずいた。算数の問題をつくりなさい、という要求に対して、彼はきちんと応えている。
「何がだめですか?」
髪を茶に染めた生徒が首をかしげる。
「どこがダメって言われると、先生はちょっと……」
教師は眉間に寄ったシワを揉んだ。なぜなら、何がダメかという質問の答えは、最終的にどう考えても「親の育て方」に行き着くような気がしてならないからであった。
青春
公開:21/06/03 17:00
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黒澤伊織といいます。2人組で小説を書いています。ショートショートは好きで、よく書いていますので投稿していこうと思います。ちょっと皮肉の効いた話とか、ダークめの話、また逆にお笑い系の話とかを作ります。よろしくお願いします!
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