正論機
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博士は、正論を言う機械を発明した。
この機械で、ノーベル物理学賞を目指すのだと言う。
対して、とある研究者は言った。
「これじゃあ、受賞は無理ですね」
「なんじゃと?」
「イグノーベルのがお似合いですよ」
「ふん。じゃあ、おまえさんは作れるんか?」
研究者は、黙ってしまう。
「だいたい、何も発明してないくせによく言うわい。少なくとも、おまえさんよりは、ワシの方が上じゃろ。違うか?」
「…………」
「ほら図星じゃろ。ワシわな、おまえさんみたいなやつを懲らしめるために作ったんじゃよ」
すると、機械が突然口を開いた。
『正論で人を懲らしめるのは、正論ではありません。正論とは本来、欠点を明確にし、改善を目的とする言葉です。ですから、攻撃として使うのではなく、成長のために、使うべきではないでしょうか』
博士は、唖然とした。
その後博士が受賞したのは、ノーベル平和賞だった。
この機械で、ノーベル物理学賞を目指すのだと言う。
対して、とある研究者は言った。
「これじゃあ、受賞は無理ですね」
「なんじゃと?」
「イグノーベルのがお似合いですよ」
「ふん。じゃあ、おまえさんは作れるんか?」
研究者は、黙ってしまう。
「だいたい、何も発明してないくせによく言うわい。少なくとも、おまえさんよりは、ワシの方が上じゃろ。違うか?」
「…………」
「ほら図星じゃろ。ワシわな、おまえさんみたいなやつを懲らしめるために作ったんじゃよ」
すると、機械が突然口を開いた。
『正論で人を懲らしめるのは、正論ではありません。正論とは本来、欠点を明確にし、改善を目的とする言葉です。ですから、攻撃として使うのではなく、成長のために、使うべきではないでしょうか』
博士は、唖然とした。
その後博士が受賞したのは、ノーベル平和賞だった。
SF
公開:21/05/30 17:17
2021年2月に、物語を考えるのが好きで始めました。
もしよければ、コメント残して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
追記:2021.11.14 名前を『藤崎正』(フジサキショウ)に改名しました。一応分かりずらいと思うので、旧名(セカンドオニオン)は、付け足しで残しておこうと思います。
物語.com https://monogatary.com/user_page/story/f73e9d0f-3f97-11ec-81c5-0242ac120002
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