兄貴とヤスの終わり

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仕事でヘマをやらかした2人は懲罰房に閉じ込められた。
「兄貴、親分カンカンっすね。俺らどうなる?」
「知らねーよ。第一逃げ遅れたのはヤス、お前の食い意地が原因なんだからな」
施錠の外れる音がした。2人緊張が走る。
ニヤケ顔の見張りが顔を出した。
「親分が1度だけチャンスをくれるそうだ。コレが解けたら出してやるとさ」
封筒が手渡され、再び施錠をする音が響いた。
「兄貴なんだそれ?」
中には1枚の紙が入っており『終わりを継続に変えろ』と書かれてあった。
「これだけ?」
絶望で仰向けの兄貴。ぐーっと腹の虫が鳴りへへとヤスは笑う。


数日後、定食屋で向かい合う二人。
ヤスは大盛りのご飯をかき込んでいる。
「兄貴。何で俺ら出られたんすか?」
「今何杯目だ?」
「へ?4杯目っす」
「もう終わりか?」
「まさか。おかわりです」
へへとヤスは笑う。
「お前の…」食い意地のおかけだと言いかけて飲み込む。
その他
公開:21/05/27 06:00

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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