大相撲・ジャズを楽しむ場所

「本日もやって参りました。今回はどのような取り組みが見られるのでしょう？」

「西はピアノ龍。東はドラム山。そして行司はベース郎。この大一番は基本に忠実故、アレンジが楽しみですね」
『まず先に動いたのはピアノ龍。せせらぎを泳ぐが如く静かな旋律から激しさと速さを増すフレーズは鯉が滝を登り龍へと変わる姿さながらだ！』
「だがそれを迎え打つドラム山は豪放磊落。小事に拘らずダイナミックな演奏だが乱暴な龍の旋律を優しく受け止めている。聳え立つ山を前に龍はその勢いを増していく」
『そんな中、ベース郎が低音で両者をしっかり引き立てる。土俵外の親方達からサックス・トランペットで檄が飛ぶ。この演奏、記憶に残った残った！』
「会場が一丸となり、ジャズとは音楽とは自由であるべきだと主張しているようですね。この音は二度と再現出来ないでしょう」

「本日も見事な取り組みでした。次回はライブ会場でお会いしましょう」