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今私は三途の川にいる。初めて訪れた感じはしない。
「夢だと思っていたがここだったのか」
幼少の頃、溺れて死にかけた際1度ここに来ていた。
確か…おいお前!と老人の声がし右手を掴まれた。
老人は何か言おうとしていたが気がつくと病院のベッドだった。
遺影でしか知らない祖父が助けてくれたのかと思った。
そんな生還も虚しくなる程ろくでもない人生だった。
散々人に迷惑をかけ犯罪にも手を染め、しまいに親の死に目にもあえなかった。
いっそあの時死んでいれば…
その時
霧がかる先に小さな人影が見えた。
近づくにつれて胸騒ぎが芽生える。
「おいお前!」細い右手を掴む。
まさかそんな事が…幼き私がそこにいた!
チャンスはあったのだ。
あの時老人は私をどうしたのだ!?
私はどうする!?
掴んだ手が空振った。もうそこに少年の姿は無い。
逡巡の後悔と期待は吐息の如く溢れ出し
やがて三途の川の霧となった。
「夢だと思っていたがここだったのか」
幼少の頃、溺れて死にかけた際1度ここに来ていた。
確か…おいお前!と老人の声がし右手を掴まれた。
老人は何か言おうとしていたが気がつくと病院のベッドだった。
遺影でしか知らない祖父が助けてくれたのかと思った。
そんな生還も虚しくなる程ろくでもない人生だった。
散々人に迷惑をかけ犯罪にも手を染め、しまいに親の死に目にもあえなかった。
いっそあの時死んでいれば…
その時
霧がかる先に小さな人影が見えた。
近づくにつれて胸騒ぎが芽生える。
「おいお前!」細い右手を掴む。
まさかそんな事が…幼き私がそこにいた!
チャンスはあったのだ。
あの時老人は私をどうしたのだ!?
私はどうする!?
掴んだ手が空振った。もうそこに少年の姿は無い。
逡巡の後悔と期待は吐息の如く溢れ出し
やがて三途の川の霧となった。
ホラー
公開:21/05/24 12:34
更新:21/05/24 16:01
更新:21/05/24 16:01
まずは自分が楽しむこと。
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