サボテン

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二人で一緒に住む記念に小さなサボテンを買った。
私はサンセベリアやモンステラなどの、見映えのいい観葉植物が良いと言ったのだけれど、
「水やりを忘れても枯れないのにしよう」
と言う彼の言に従って、サボテンにしたのだった。

最初は良かった。お互い気を遣って遠慮して、相手の思う通りにしていた。それが少しずつストレスになり、仕事の忙しさも相まって、本音が漏れだしてきた。

初めて大きなケンカをした後、私はサボテンが少し大きくなっていることに気づいた。

ケンカが増えるにつれ、二人とも家にいることが減り、サボテンの水やりをどちらもしなくなった。

そして修復不可能になった頃、同じようにカサカサになった窓辺のサボテンは私の掌の大きさになっていた。

私は、出ていく彼に背を向けた。
バタンと閉まる音がして、部屋が静まり返ると、緑色の小さなじょうろを手に、蕾をひとつ付けたサボテンに久しぶりに水をやった。
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公開:21/05/24 01:57

茎田きみゆ( 東京 )

書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。

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