ジャムねえさん
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毎朝、わたしは、パンに苺ジャムを塗る。
片面だけ焼いたトーストに、ジャムベラを使って、丁寧に均等になるよう塗っていく。どうせ食べるから一緒じゃんとか、なにもわかってない。
「さっさと仕度して、学校に行きなさい」
きょうも仕事らしい。スーツを着こなした母のあきれた声が、玄関へと消えていく。
わたしは、お構いなしにジャムを塗る。
うまく、思うようにいかないと、そのパンは捨てて、あたらしくパンを焼き、また塗りなおす。そのくり返し。
だから、なかなか支度がおわらない。ちょっとため息。そろそろホームルームがはじまる時間。
これで17枚目のパン。
もう間に合わない。
だから、わたしは、まだ一度も学校に行ったことがないのだ。
片面だけ焼いたトーストに、ジャムベラを使って、丁寧に均等になるよう塗っていく。どうせ食べるから一緒じゃんとか、なにもわかってない。
「さっさと仕度して、学校に行きなさい」
きょうも仕事らしい。スーツを着こなした母のあきれた声が、玄関へと消えていく。
わたしは、お構いなしにジャムを塗る。
うまく、思うようにいかないと、そのパンは捨てて、あたらしくパンを焼き、また塗りなおす。そのくり返し。
だから、なかなか支度がおわらない。ちょっとため息。そろそろホームルームがはじまる時間。
これで17枚目のパン。
もう間に合わない。
だから、わたしは、まだ一度も学校に行ったことがないのだ。
公開:21/05/22 00:57
更新:21/05/22 23:28
更新:21/05/22 23:28
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