見上げてごらん、夜の星を。

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冬の夜空。
無数の星が瞬く。
僕は屋上で、天体望遠鏡を凝視している。
僕はため息をつく。そろそろ潮時だろう。
今日も無理だった。
一日が終わるたびに、焦りが募る。

数週間後。夜の屋上。
やっと見つけることができた。
ギリギリ〆切に間に合った。
その時、君から電話が来た。
「ひさしぶり。元気だった?」
こんな僕にも話してくれる。
そんな君が、実は好きだった。
「明日、会えると思う」
「えっ嬉しい、何して遊ぼっか?」
「かくれんぼなんてどうかな」
「かくれんぼ?」
「うん。今までやったことなくて」
「いいじゃん。やろうよ、かくれんぼ」
「ありがとう。また明日」
電話を切る。
夜にしか僕を見つけれないハンデを、君は許してくれるかな?
青春
公開:21/05/22 00:51
更新:21/05/23 16:14

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