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フリーマーケットで目の覚めるような青色の安楽椅子と出会った。値段を確認してみると…0円!?
「そいつの青色はインテリアと合わせ辛いんだ。それにその大きさだろ。邪魔で仕方がないから引き取って欲しいんだ」
店主はまるで厄介払いをするように言った。
そういう事ならと私は青の安楽椅子を家に持ち帰る。
座ってみると気持ちがいい。まるで海の上、波に揺られているようだ。
安楽椅子が私を微睡みの海へと誘ってくれる。瞼が自然に落ちていく…
夢の中、私は藻掻いていた。息が苦しい!海中へと引きずり込まれる!
バキッ!という音と衝撃を感じ、目を覚また。激しく咳き込む。
私の首に何かが巻き付いている…これは…紐?
その紐の先は折れた天井の梁に括られている。私は…首つり自殺をしようとしていたのか?
安楽椅子に目を向ける。目が覚めるような青の中、首に紐を括りつけた青白い人の顔が沢山浮き上がってはゆらゆらと揺れていた。
ホラー
公開:21/05/21 20:31

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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