願い事をする鬼

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「オラァ!!しっかり走れ!!てめぇら体力ねぇな。そんなんじゃ試合勝てねぇぞ!!」

今年からうちの少年野球チームの監督に就任された監督は”鬼”と呼ばれるほど練習に厳しかった。

「いいか!!お前ら!!俺はお前達を絶対に全国一のチームにしてやる。だから俺を信じて走れ!!鍛えろ!!鍛えて鍛えて鍛えまくれ!!いくぞ、オラァ!!終わったら千本ノックいくぞ!!」

チーム内の空気は、緊張感が半端じゃない。ついに泣く子も出た。

「おい、お前何泣いてんだ、コラァ!!いいか、泣いていいのは、全国一になった時だけだ!!」

厳しい練習の甲斐があって順調に大会を勝ち進んでいった俺らは、全国大会に出場した。そして優勝した。

「よし、集合!!お前ら、毎日よく走った。よくやったな」

そして監督は、自分の大きな鞄を開けた。

「俺もお前らが勝つように祈ってきた」

監督の鞄の中には、大量のお守りが入っていた。
公開:21/05/18 23:39

富本アキユ( 日本 )

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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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