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『先輩、一緒に写真撮りに行きませんか?』
練習終わり、今日で部活を引退する先輩に声をかけた。
「引退記念のプリクラか?うん。いいよ」
頷く先輩を連れ、向かったのは小さなスタジオだった。
「本格的なところで撮るつもりだったんだな…」
苦笑いを浮かべる先輩の背を押し、中に入った。

「へぇ…やっぱりプロが撮ると違うな」
出来上がったばかりの写真を見て先輩は嬉しそうに笑う。若干青みがかかった写真をじっと見つめる。
「本当は今日で競技も辞めるつもりだったのになんかこれ見ていたら、もう少し頑張りたくなってきた。君とまたやりたいって思えてきたよ」
その一言にホッとする。競技、辞めないでくれて良かった。
「先に大学で頑張ってるから。すぐに追いついて来いよ」
先輩は写真を胸ポケットにしまうと帰路についた。
私は店に戻るとカメラマンにお礼を言う。
この人は青春の1ページを切り取る、青写真専門のカメラマンだ。
青春
公開:21/05/19 20:55

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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