昔の映画館

今は年に一度も映画を観に行くことは無いが、昔の映画館は座席の傾斜が無かったのか、あっても今程の斜面になっていなかったのか。
前の座席の人の頭でスクーリンが遮られ画面が見にくく、それが座高の高い大人ときたら最悪だ。首を右側に寄せたり左側の隙間から覗き見る事になる。
また平気で煙草を吸う時代だから、映写光線の中に煙が立ち込める。
上映中も出入り自由なので、左右サイドや後ろの入口ドアーが突然開き人が入って来る、時には出て行く。その度に外の光線がワッと指し込み映画も台無しだ。
人気映画は超満員で両サイド通路にも新聞紙を敷き座り込む観客も多数いた。
総入れ替え制もなく、何回も同じ映画を繰り返し見る人もいる。
そして一本の上映が終わると、館内が明るくなり休憩時間となる。売り子が駅弁スタイルで客席通路の間をお菓子やアイスを売り歩く、その時食べたアイスクリームがとても美味しかったと懐かしい思い出がある。